当院のニキビ治療の特長
- 患者様一人ひとりに最適な治療薬を選定し、使用方法の指導までスタッフが丁寧に行っています。
- 当院ではニキビケア用品(洗顔料・保湿剤)もご案内しております。
- ニキビが治りにくい患者様のために、アゼライン酸、スーパーライザー(LED照射)なども必要に応じてご提案しております。

ニキビは尋常性ざそうとも呼ばれる、皮膚の慢性炎症性疾患です。皮脂の分泌量が多い思春期に生じやすく、顔以外にも胸や背中、お尻などの全身にできます。ニキビの症状は数年間にわたって続くこともあります。
ニキビは毛穴に皮脂が詰まることで面ぽう(白ニキビ・黒ニキビ)や炎症性ざそう(赤ニキビ)、膿疱(黄ニキビ)が生じる疾患です。ニキビのできる場所には、微小面ぽう(マイクロコメド)という見た目にはほとんどわからないレベルの角栓が毛穴に形成されており、これらが進行した面ぽうから炎症が生じ、周囲の正常な毛包に広がることで赤ニキビへと変化します。
ニキビが悪化するとニキビ痕が残ってしまう場合があります。ニキビ痕が残らないようにするためには、早期に治療を始めたうえで、治癒した状態を維持することが重要です。なお、すでにできてしまったニキビ痕については、その種類に応じた適切な治療を行うことで、肌の状態を改善し、ニキビ痕が気にならない美しい肌を目指していくことも可能です。ニキビ痕には主に下記の3種類があります。
ニキビの原因としては、古い角質による毛穴の詰まりや、皮脂の分泌が過剰になること、アクネ菌の増殖が考えられます。皮脂腺の皮脂が多くなりすぎたり、毛穴が詰まったりすることで初期のニキビが発生し、さらにアクネ菌が増殖していくことで炎症が生じて赤ニキビとなります。
ニキビは主にその進行度によって種類が分かれます。ニキビの種類には下記のようなものがあります。
微小面ぽうとは、毛穴が詰まり始めた段階の、はっきりと目には見えないニキビです。皮脂によって毛穴が狭くなることで生じます。
白ニキビとは、ニキビの初期段階を指し、皮脂が毛穴の中に溜まっている状態のことをいいます。毛穴周辺の角質が厚くなることで毛穴が塞がれ、皮脂が排出されにくくなり、皮膚表面に小さな白い隆起が現れます。
黒ニキビは、白ニキビが進行することで毛穴が開き、毛穴に詰まっていた汚れや皮脂や古い角質などが空気にさらされて酸化し、メラニンによって黒っぽく見えるようになった状態です。
赤ニキビとは、白ニキビや黒ニキビの状態から、毛包の中でアクネ菌が増殖し、炎症が引き起こされた状態のことをいいます。毛包に溜まった皮脂がアクネ菌の栄養源になり、繁殖させてしまいます。触れると痛みを感じる場合があります。
赤ニキビが進行すると、黄色ブドウ球菌の増殖により膿が生じ、黄ニキビとなります。ニキビの中心部分の皮膚が薄くなり、クリーム色の膿が透けて見えます。痛みやかゆみを伴うことがあり、炎症が広がって毛包壁が破れると内容物が周辺の真皮に漏れ出し、より強い炎症を引き起こします。この状態が続くと、クレーター状のニキビ痕を形成してしまうおそれがあります。
ニキビの治療では、ニキビの原因である毛穴の詰まりを治すために、症状ごとに適した外用薬や内服薬、光線療法が用いられます。自費治療では、ケミカルピーリングなども行われます。
保険治療で使用される毛穴の詰まりを治す外用薬には下記のようなものが挙げられます。これらの薬と抗菌薬の外用(クリンダマイシンやナジフロキサシン等)を併用しながら治療を開始することが多く、炎症が治ってくるにつれて抗菌薬の使用を減らしていくことが一般的な方法となっています。ニキビ治療の一番基本となる部分です。
ニキビの保険治療では症状に応じて、外用薬だけでなく、下記のような内服薬が用いられることがあります。
LEDなどの光源を、可視および赤外の波長域で使用する光線療法の一種をPhotobiomodulation therapyといいます。
アメリカでは、尋常性の治療としてLEDを照射することをFoodand Drug Administration(FDA)も承認しております。
当院で採用しているスーパーライザーによるニキビ治療は、近赤外線を照射することで、患部の血行促進と抗炎症作用をもたらし、炎症性のニキビの改善を促します。
ニキビの自費治療には、ケミカルピーリングや、日本ではまだ承認されていないイソトレチノインや男性ホルモン抑制剤などの内服薬などがあります。
ケミカルピーリングとは、グリコール酸などの薬剤を使用することで、表皮や皮膚の角質を化学的に溶かすことをいいます。日本皮膚科学会でそのエビデンスが認められており、ニキビやニキビ痕の治療にも効果的です。
当院ではサリチル酸マクロゴールピーリングをご用意しております。施術時には、当院オリジナルのビタミンCローションも併用致します。
(参考文献)
日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A にきび